新幹線はなぜ遅れないのか

定速走行装置の恩恵

現在の車両であるN700系新幹線を例に挙げると、定速走行装置が採用されています。新幹線には、許容運転速度が設定されていますが、これが遅れを取り戻すポイントになってきます。

先行列車との運行間隔やカーブといったことに対して細かに設定がされており、区間ごとに制限速度を守って安全性を高めることが狙いです。ここに自動列車制御装置が絡んできます。運転士が速度を制限していく装置であり、遅れを回復させるためのものではありませんが、遅れに合わせて加速と減速をうまくコントロールしながら回復させていきました。

それが、N700系の定速走行装置の場合、ATCが割り出した最高値に自動で維持してくれる装置であり、運転士の技量によって遅延回復する必要がありません。これが大きな違いとなり、素早く後れを取り返せるようになったといえるでしょう。

運転士の技量によって遅れを回復させることは、ベテランほどうまくなり、新米ではかなりの手間がかかる恐れがあります。運転士によっての差が開いてしまう問題点を抱えるということです。ところが、定速走行装置ならば、運転士はボタンを押すだけになり、能力的な偏差も負担もかなり減らすことができ、さらに正確性を高められたといえるでしょう。